僕は、五(ぐ)に張った。

思った事を書いてるだけ

極つ庵「特製つけ麺」★★★★★

日曜日の昼。
どこも人でいっぱいだろうから、適当にすき家とかでいいや。そんな気持ちで車を走らせていれば、ふとラーメンの声が聞こえた。ちょうど、すぐそこに丸源がある。じゃあそこでいいか。
丸源は無難だ。実際、あえて丸源に行こうとは思わない。だが、そこにあったら「じゃあ丸源で」となる。
しかし、その駐車場に車を停めてみれば、目と鼻の先に香ばしい看板が見える。
それが、極つ庵。
その昔、凸したことがある。たしか、つけ麺を食った。ただそれだけの記憶しかない。記憶とは儚いものだ。味だとか当時の感想だとか、そういうのは一切覚えていない。人は忘れるから生きていけるんだからしょうがないよね。

どれ、ちょっと思い出を拾いにいきますか。

店内は日曜の昼飯時だというのに、そこそこ空いていた。だからこそ、券売機の前でじっくり悩む。おそらくだが、この店の売りはつけ麺な気がする。しかし、つい最近、つけ麺をフードファイトしたばかり。さすがに、ちょっと、出来れば、回避したいのが本音だった。
だが、ラーメンもちょっと違う。昨日、めちゃくちゃ旨い味噌ラーメンを食った。もうちょい余韻に浸りたい。
「じゃあ、なんで来たんだよ」
そんな突っ込みを心の中で呟いた後、「特製つけ麺」のボタンを静かに押した。ちなみに冷たいほう。正直、そこにこだわりはない。しいて言うなら上のほうにあったから。

カウンターの隅の席に案内される。
そう、やはり僕はいつも隅へと導かれる。おそらくそういう星の下に生まれたのだろう。店員さんへ券を渡し、しばらく待った後、到着。

さすが、1100円もするだけの事はある。チャーシューが2種類、しかも片方はきっちり炙ってあって大好物なやつ。それに、煮卵まで。さすが、1100円もするだけの事はある。
とりあえず、スープの上に浮いた粉を溶かしすすってみる。
うん、魚介魚介していない。なにより、あんま粉っぽくない。まろやかで濃厚。そしてお上品ささえも感じる。
麺を投入。ズルズル啜り頬張れば、その歯切れの良さに気付く。あえてコシをなくしているのか?ものすごく、独特な食感だった。ただ、この麺が妙に旨い。素朴で上品な貴婦人といったところ。塩アメじゃなくてバームロールをくれるような。特に、スープに絡め炙ったチャーシューと共に頬張った時のあの味は思い出してもよだれがでる。
そして、気付けば完食。それこそ、食の「本望」というやつ。

旨かった。ごちそうさまでした。


極つ庵

特製つけ麺 1100円

トータル ★★★★★

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