【第6回】1万円チャレンジ~麻雀~
軍資金は1万円。
それ以上は賭場へは持っていかない。なぜなら僕はすぐに焼けて鉄火してしまうから。
僕は僕の事をよく知っている。
豆腐の意志にコンニャクのメンタル。
だからこそ、賭場へは財布を持っていかない。ポケットには万券1枚とタバコとスマホだけ。それでいい。それでいいんだ。
それに、ツキがある時は大1本で十分。
それこそが僕の勝ちパターン。
さあ、勝負だ。
○麻雀
メンツが足りないからと麻雀に誘われた。しかし、今の僕は場代すら払えない。だからこそ、ノータイムで断りを入れたわけだ。
しかし、彼はこう言った。
「大丈夫、俺がケツ拭くから」
僥倖。棚からぼた餅。
マジ?やるやるやる。
僕にスポンサーがついたわけだ。その代わり、浮き分はきっちり折半条件。まあいい、失うものは何もない。僕が負けても傷つかない。便所の窓から逃げなくてもいいんだ。
そして、結果はそこそこ勝った。
プラス2本ちょっと。ちなみにスポンサーはちょいマイナス。だからこそ、僕は1本だけ抜いて残りはすべて彼に渡した。
まあ、言うて気持ちの話だ。
ゼニのやりとりの話ではない。
翌日、僕の財布には1万と1千円があった。
久しぶりに、財布に万券入った。まあ言うて一週間ぶりか。
おかしな話だよ。これまでサクッと溶かしていた1万円が今となってはマジで重いんだから。
このお金は大切に使おう。
本気でそう思った。
天にかざしてみれば明るい未来が透けて見えた。
まさに希望のタネ。
すべてはここから始まる。
【第6回】1万円チャレンジ
結果 +10000円
通算 6戦2勝4敗 -27200円